性感染症(STD)

性感染症(STD)について

性感染症(STD)は、必ずしも自覚症状があるとは限らない病気です。そのため、感染に気づいたときにはすでに多くの人に伝染していることも考えられます。症状にもよりますが、初回の診察は主に、尿検査となります。

性感染症(STD)は、セックスをはじめとする性行為などによって感染する病気のことです。一昔前までは「性病」と呼ばれていましたが、現在は法改正により、「性感染症」という名称や「STD(「Sexually Transmitted Diseases」の頭文字)」または「STI(「Sexually Transmitted Infections」の頭文字)」という名称で呼ばれるようになりました。

 

性感染症(STD)予防のポイント

「コンドームを着用する」「出血のおそれがある性行為をしない」といった基本的な知識を持っていれば、性感染症(STD)の感染はかなりの確率で防ぐことができます。
性行為をするときは、パートナーに湿疹や水疱、イボや赤みただれができていないかをしっかりチェックしましょう。

 

性感染症(STD)対処のポイント

性感染症(STD)の対処方法として最も大切なのは、なるべく早く治療を行うことです。治療が遅れると、それだけ症状が悪化していきます。
性感染症(STD)の早期治療を実現するためには、感染を早期発見しなければなりません。

疾患について

クラミジア感染症

感染してから症状が出るまでは1~4週間程度で、感染する可能性が非常に高い性感染症です。感染すると、男性は尿道にむずがゆさをおぼえるようになります。
女性は帯下が増えて腹痛を起こしやすくなるものの、感染に気づかないケースが多いようです。そのため、早期に発見することが重要になります。

淋菌感染症(咽頭の感染もふくむ)

オーラルセックスによってうつることが多い性感染症です。
感染すると、男性は排尿の際に痛みが走り、濃い黄色の膿が出ます。女性はおりものが多くなるものの、通常は痛みを感じることがありません。感染に気がつきにくいため、注意が必要です。

梅毒

皮ふや粘膜の小さな傷から、トレポネーマという病原菌が侵入することで発症する性感染症です。第1期は性器に痛みをともなわない硬いしこりができ、第2期になると全身(特に手足)に小さな斑点が多数出てきます。
男女とも症状が出ないタイプがあり、この場合は専用の血液検査で判明することが多いようです。

雑菌性尿道炎

汚れた手のまま性器に触れると、傷口から雑菌が体内に入って発症します。男性は排尿時に痛みをともないます。一方、女性の場合、自覚症状が出ることはほとんどありません。清潔にしておくことが、何よりも重要な予防法になります。

性器ヘルペス

ヘルペスの病変部と接触することにより発症する性感染症(STD)です。男女とも性器に小さな水泡が多数でき、痛みとかゆみが続きます。ヘルペスに一度感染してしまうと、その後はウイルスを死滅させることができません。ただし、再発を抑える治療を行うことは可能となっています。

尖圭コンジローム

尖圭コンジロームは、性器や肛門のまわりにイボができる性感染症(STD)です。ヒト・パピローマ・ウイルスに感染して発症します。自覚症状がない場合が多いのですが、性器にかゆみや痛みを感じることもあるようです。

トリコモナス

トリコモナスは、トリコモナス原虫の感染によって発症する性感染症(STD)です。ぬれたタオルやトイレの便座などからも感染することがあります。女性の場合、外陰部にかゆみや灼熱感があったり、おりものが増えたりします。男性の場合は排尿時に軽い痛みをともないますが、感染に気づかない場合がほとんどです。軟膏の塗布や内服薬によって治療します。

カンジダ

カンジダは、体内にも存在するカンジダという真菌によって発症します。他の性感染症(STD)とは異なり、ストレスなどの体調の変化によって自然発症することがある病気です。カンジダは女性の方が発症する確率が高く、外陰部が赤く腫れ、かゆみなどの症状が出ます。

その他気になる症状についてもお気軽にご相談ください。